「遮光性」とは、夏季栽培におけるハウス内への太陽光（特に直達光）の入射を遮ることで、ハウス内の温度上昇を抑える性能のことを指します。施設園芸では一般的に、寒冷紗や遮光ネットなどの遮光資材が使用されます。
近年では、被覆資材自体に光を反射させるなどの機能を持たせ光の透過を抑制する遮光資材や、一部の光線領域を選択的に抑制したり熱線（近赤外線）の透過を抑制したりする遮熱資材が使用されるケースもあります。
また、液状の「遮光剤」と呼ばれる遮光資材もあります。これは、被覆資材に噴霧器などで直接遮光液を噴霧する方式の資材で、噴霧後、一定期間を経て雨風で自然と除去される（または、専用の除去剤で除去する）ため、スポットでの遮光が必要な場合に利用されるケースも増えてきています。
これら遮光資材の利用で、高温時の作物の焼けなどの軽減効果が期待出来ますが、光量不足により作物の育成に影響を及ぼす恐れもあるため、取り扱いの際には注意が必要です。